カンボジアとは、教育とは
カンボジアから帰国しました。
人は、新しい情報が一気に頭に流れ込んでくると、うまく適応できなくて、思考が止まってしまうそうです。
今回のカンボジア訪問はまさにそんな感じでした。
いまだに、いい意味でも悪い意味でもいろいろなショックが多すぎて、現実を受け止めきれていませんが、
大雑把にまとめると、以下の3点でしょうか。
① 史跡の雄大さ美しさ、歴史のおもしろさ
② 人の純粋さ
③ 独裁の恐さ
死ぬまでに一度は訪れたいと思っていたアンコールワット。
携帯で撮ったとは思えないほど、素敵に撮れました。
逆さにしても、水に映った遺跡が美しい・・・。
この遺跡は、12世紀に作られ、15世紀頃に都がプノンペンに移されて以来、現地の人々のみが訪れる、言わば 『閉ざされた聖地』 でした。
それを19世紀にフランス人がこの寺院を発見し、世界に紹介したことにより、『閉ざされた聖地』 は 『有名な遺跡』 になりました。
その後、世界中の人々が調査に訪れ、それは世界的大発見としてもてはやされたわけですが、実は17世紀前半に現地の人以外にこの寺院に訪れた人物がいました。
それは、なんと日本人だったんです。
17世紀のはじめ、日本では南蛮貿易が盛んで、東南アジア諸国に多くの日本町がありました。
その貿易船に乗ってきたのか、森本右近という人物が、アンコールワットを訪れて、落書きをして帰ったんです。
そして、日本に帰って、このアンコールワットの地図を徳川家に献上しました。
しかし、その後鎖国が始まり、日本人はその寺院を訪れることは無かったのですが、
フランス人が世界的大発見をする200年も前に、その遺跡の地図がなんと日本に存在していたってのを考えるとほんとにおもしろい。
その寺院もポル・ポト政権の時代に荒らされてしまいました。
今回の旅行は、ポル・ポトという一人の男の名前が常につきまといました。
遺跡にしろ、教育にしろ、現在のカンボジアの人々にしろ、30年前の悪政が、深く暗い影を落としています。
一つの政権がここまで国を侵し、過去も未来もぶち壊すことができるものなのか・・・。
今の日本人の大半が持っている政治に対する感情。
『政治なんて、誰がやっても同じこと・・・。』
そんな考えを完全に覆されました。
そんな教育・政治の話は明日以降に・・・。
by basyooo | 2009-11-17 04:21